店舗や施設の顔となる看板。近年、その主流となりつつあるのが「LED看板」です。高い視認性と省エネ性能で注目されていますが、いざ導入を検討すると「消費電力は?」「どれくらい使えるの?」「明るさはどう選ぶ?」といった疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、LED看板の導入を検討している方に向けて、その基礎知識から、消費電力、寿命、明るさの適切な選び方までをわかりやすく解説します。

LED看板が選ばれる理由と種類

LED看板が広く普及しているのには明確な理由があります。従来の蛍光灯やネオン管と比べて、優れたメリットがあります。

LED看板のメリット

  • 省エネ・低消費電力で電気代を削減できます。
  • 長寿命でランプ交換の手間が少なく、メンテナンスコストを抑えられます。
  • 高輝度・高視認性で、日中はもちろん夜間でも鮮明に情報が伝わります。
  • 環境負荷が低減されており、水銀などの有害物質を含みません。
  • 多様な表現力があり、フルカラー表示や動画表示が可能なデジタルサイネージ型も登場し、表現の幅が広がります。

LED看板の種類

LED看板には、大きく分けて以下の種類があります。

  • 内照式LED看板: 看板内部にLEDを仕込み、内側から面板を光らせるタイプ。
  • 外照式LED看板: 看板の外側からLED照明で照らすタイプ。
  • LEDモジュール看板: 一文字ずつが光る文字サインなど、自由な形状に対応できるタイプ。
  • LEDデジタルサイネージ: フルカラーLEDパネルで、動画や静止画を自由に表示できるタイプ。

LED看板の消費電力を理解する

LED看板の最大の魅力の一つが、その低い消費電力です。しかし、看板の種類やサイズ、LEDの密度によって消費電力は異なります。

消費電力の計算方法の目安

一般的に、LED看板の消費電力は、以下の要素で決まります。

  • LEDの個数と種類:使用されているLEDチップの数と、一つ一つのLEDが持つ消費電力。
  • 看板のサイズ:サイズが大きければ、使用するLEDの個数も増えるため、消費電力も高くなります。
  • 明るさの設定:明るさを最大に設定すれば消費電力は上がりますが、調光機能があれば調整可能です。

例えば、従来の蛍光灯看板と比較すると、LED看板は約1/2から1/4程度の消費電力に抑えられることが多いです。長期的に見ると、電気代の削減効果は非常に大きくなります。

消費電力を賢く選ぶためのポイント

  • 年間電気代シミュレーション: 導入を検討している看板の消費電力(W)が分かれば、使用時間(h)と電気単価(円/kWh)を掛け合わせることで、具体的な電気代を試算できます。
  • 電源容量の確認: 特に大型のLEDデジタルサイネージなどを導入する際は、設置場所の電源容量が十分か、専門業者に確認してもらいましょう。

長寿命が魅力!LED看板の寿命とメンテナンス

LEDのもう一つの大きなメリットが、その圧倒的な長寿命です。

LEDの寿命とは?

LEDの寿命は、一般的に40,000時間〜60,000時間と言われています。これは、点灯開始から初期の明るさの70%まで低下するまでの時間を示します。従来の蛍光灯(約6,000〜12,000時間)やネオン管(約10,000〜20,000時間)と比べると、非常に長いことがわかります。

例えば、1日10時間点灯するとして、40,000時間のLEDは約10年以上使える計算になります。

メンテナンスの頻度とコスト削減

長寿命であるため、ランプ交換の頻度が大幅に減り、高所作業などにかかるメンテナンス費用を削減できます。ただし、LED素子以外の部分(電源ユニット、配線など)の劣化も考慮する必要があるため、定期的な点検は推奨されます。

寿命を延ばすための注意点

  • 適切な温度管理:高温環境下での使用は、LEDの寿命を縮める可能性があります。
  • 過度な明るさ設定の回避:常に最大輝度で点灯させるよりも、必要十分な明るさに設定することで、LEDへの負荷を軽減できます。
  • 防水・防塵対策:屋外に設置する場合は、湿気や粉塵からLEDを保護する適切な設計が不可欠です。

視認性を左右する明るさ(輝度)の選び方

LED看板の明るさは、「輝度(カンデラ/平方メートル cd/m²)」という単位で表されます。この輝度選びは、看板の視認性を大きく左右する重要なポイントです。

明るさの目安

環境によって必要な明るさは異なります。

  • 屋内設置:
  • 一般的な商業施設内:500cd/m² 〜 1,000cd/m² 程度
  • 明るい店内:1,000cd/m² 〜 2,000cd/m² 程度
  • 屋外設置(日中):
  • 日中の明るい場所:3,000cd/m² 〜 6,000cd/m² 程度
  • 直射日光が当たる場所:6,000cd/m² 〜 8,000cd/m² 以上

一般的に、屋外で日中でも内容を鮮明に表示するには、5,000cd/m²以上の高輝度タイプが推奨されます。

明るさを賢く選ぶためのポイント

  • 設置場所の環境:
  • 周囲の明るさ:明るい場所(直射日光が当たる場所、ネオンが多い繁華街など)に設置する場合は、より高輝度なものを選ぶ必要があります。
  • 時間帯:夜間だけ点灯させる場合は、日中ほど高輝度でなくても良い場合があります。自動調光機能付きの製品を選べば、環境に合わせて明るさを自動調整し、電力消費を抑えることも可能です。
  • 見る人との距離:遠くから見せる看板は、ある程度の明るさが必要です。
  • コンテンツの種類:
  • 文字やシンプルなロゴがメインなら、比較的低輝度でも視認性を確保できます。
  • 写真や動画など、色表現が豊かなコンテンツを表示する場合は、より高輝度で色再現性に優れたタイプが適しています。

まとめ – LED看板は専門業者への相談が成功の鍵

LED看板は、省エネ・長寿命・高輝度といった多くのメリットを持ち、現代の看板の主流となっています。

最適なLED看板を選ぶためには、

  • 設置場所の環境
  • 伝えたいメッセージ
  • 予算

といった要素を総合的に考慮し、専門的な知識を持つ看板業者に相談することが最も重要です。

フタバ企画では、お客様のニーズと設置環境に合わせた最適なLED看板のご提案から施工まで一貫してサポートしております。LED看板に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。